(2013.10.6)モチーフサーキット@関大リサーチアトリエ

■ TJWKアカデミアモチーフサーキット
日時2013.10.6
場所関西大学リサーチアトリエ(天神橋筋商店街)
ゲスト「中越地震を例に見る震災復興よもやまばなし」
(関西大学STEP研究員 安倍美和先生)

10月6日(日)10:00-17:00
TJWK関西、今年一発目のモチーフサーキットを、天神橋筋商店街3丁目の関西大学リサーチアトリエで開催しました。

現在、TJWK関西では全国から集まったモチーフが70,000枚程度あり、順次作品として繋ぎ販売していっているのですが、モチーフの保管場所が物理的になくなってきたために、今はモチーフを送っていただくのをストップさせていただいています。
でも、みんなが集まって顔を突き合わせて、思いや情報を交換させたり、なにがしかの時間を共有する場所は絶対に必要だよねとの思いから、みんなで集まってモチーフを編むモチーフサーキットだけはやろう!ということになり、開催しました。

WSは予約を受け付けているので、どれくらいの人が来ていただけるのかを事前にある程度把握することができるのだけれども、モチーフサーキットや販売イベントは、ほんと、ふたを開けてみないとわからない。。。
誰も来なかったらどうしよう!という恐怖は、直前までありまして、毎回スリリングな思いをしながら開催しています。

今回は天満音楽祭と重なったこともあり、いつもの喧噪とは少し違う、どこか浮き浮きとした商店街のなかでの開催となりました。

オープンした10時から少しずつ人が集まりはじめ、人も途切れることなく、なんだかんだで30人くらいの方にお越しいただけたようです。
3年前の第1回目のときは、100人以上の人が集まり、とてつもない熱気のなかでの開催でした。
あのときの喧噪と比べると、TJWK関西の活動も、少しは落ち着いてきました。
そのぶん、緩やかで心地いい空気が流れていて、いいもんだなあと思ったですね。

黙々と編んでおられる方、おしゃべりしながら編んでおられる方、モチーフの形に焼いたクッキーを差し入れてくれた方、かぎ針の形に焼いたパンを差し入れてくれた方、atricotさんはアコーディオンを弾き、ブランケットの繋ぎをされている繋ぎ隊の方たちがいて、今週10/9からはじまる阪急百貨店での販売催事に配る予定のブローチをつくってくれている方、はじめて来ていただいた方、通りすがりに見つけて入ってきてくださった方、お友達を連れて来てくださった方、陣中見舞いに来てくださった方…、いろんな方が来てくれはりました。

「中越地震を例に見る震災復興よもやまばなし」
(関西大学STEP研究員 安倍美和先生)

関西大学リサーチアトリエの研究員である安部美和さんに、中越地震で被災した新潟が復興していくプロセスで、具体的にどんなことがあったのか、エピソード集のようなかたちで話していただきました。
嫁と姑の問題があったり、行政と地域の人たちの意識のずれ、祭のこと…、身近でわかりやすく、おもしろい話が満載で、やっぱ、メディアからは伝わってこない話というのは多いのだなということを、あらためて教わる講演でした。
意外だったのは、そもそもの復興の定義、こうなったら復興というものが、日本では未だ定められていないということでした。それすらが決まっていないのなら、東北にかぎらず、被災地の復興は、どこを目指すのでしょうか。じつに不思議で、興味深いお話をいただきました。

このプロジェクトは、代表のatricotさんの心に灯った火がきっかけとなってはじまったプロジェクトです。
それに協力するかたちで、僕や、いろんな方がかかわるようになりました。
そうやって、少しずつ少しずつ大きくなり、今では日常的に関わりを持ってくださっている方が、たくさんいます。

震災への関心はあたりまえだけど少しずつ薄くなっていきます。
人は忘れないと生きていけないから、それはもう、あたりまえのこと。
そんななかで、このプロジェクトも、規模だけをとらまえると、やはり小さくはなっています。
でも、それと反比例するように、日常的に関わってくれるコアとなるメンバーは増え続け、うちでもやるよ!と手を挙げてくださる行動力の固まりのような方が、東京で、三重で、愛媛で、長崎、愛知で…、関西を飛び越えて、あちらこちらからアプローチをいただけるようにもなりました。
小さくなったどころか、広がりを感じることのほうが多いのです。

被災地の福島県大槌とも中継で結びましたよ!

震災の復興支援というのは、もちろん、そこで苦しんでおられる被災者のために行なうものです。
でも、そこに関わることは、同時に、かかわる僕たちが救われることでもあります。
素敵な出会いがたくさんあり、出会うことで、僕たちこそが、成長もできれば豊かにもなるし、歓びや楽しみを感じることができます。

そういうことが実感できる場だし、そういうことが許される場にすら、TJWKの現場はなっています。関わるそれぞれの方が、それぞれの居場所を見つけて、自身の欠落した某かのものを埋めたり、尖ったいびつななにかを削ったり、そのままでいることの心地よさを感じたりしながら、ちゃっかりとそこに座って楽しんではります。

自分たちが楽しめば、それが支援に繋がっていく。
そういうミラクルな場にTJWKはなっています。

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